交通事故を撲滅するために、

新しい道路交通安全のための「ISO39001(道路交通安全マネジメントシステム)」を利用して、

交通安全対策に長けた組織づくりを行いましょう。

また、従来からトラック運送事業者向けにはGマーク(安全認定)という制度があります。

このマークを取得することで事業者の安全性を強くアピールすることができます。

1.ISO39001とは

交通事故による死傷者と重大な負傷者の削減を目標として、

2012年10月に正式発行された道路交通安全に関するマネジメントシステムの国際規格です。

世界では毎年100万人以上もの交通事故死亡者が発生しており、

全世界的な交通安全に対する積極的な取組みが急務で、この規格の活用が期待されています。

2.ISO39001の誕生

2007年、道路交通安全の先進国と言われるスウェーデンがISOに提案したことで、国際的な検討が本格的に始まります。

検討には日本を含む世界30数カ国及びWHOやOECDなどの団体も参加しました。

議論を重ね、ようやく2012年10月に正式規格として発行されました。

日本における交通事故死亡者数は減少傾向にありますが、世界的には増加傾向にあり、

2030年には死亡原因のトップ5に入ると予想されています。

国連では、死亡者数を減らすため「国連道路交通安全10ヶ年計画」を作成し、

この計画の大きな柱としてISO39001の実施を位置付けています。

3.ISO39001のメリット

ISO39001は、交通事故そのものの撲滅を目的とします。

①交通安全対策コストの削減

交通事故が起こるとその対応にたくさんの時間がとられ、賠償や修繕などの費用も大きく膨らみます。

交通事故を減らすことにより、このような時間や費用を節約することができます。

また、交通事故を起こさなければ、損害保険料も安くてすみます。

②ビジネス機会喪失の防止

交通事故を起こすことで、目の前にあったビジネス機会が失われるかもしれません。

事前に対策を行なっておくことで、そのようなビジネス機会の喪失を防止します。

③企業のブランドイメージ向上

ISO39001認証を取得すると交通安全対策への積極的な取り組みが客観的に証明されることになり、

その事実を外部にアピールすることができます。業界他社との差別化にもつながります。

利害関係者へ安心感を与えるという効果もあります。

④ 従業員の意欲向上

交通事故は従業員にも大きなダメージを与えます。交通安全対策を積極的に行うことで、従業員の安心感につながります。

また、教育・訓練を通じて、従業員の意識改革やスキルアップを目指すこともできます。

教育の機会をしっかり設定することができるということが、実は一番の大きなメリットかもしれません。

4.ISO39001の対象

道路交通安全に関わるすべての組織が対象となります。

・運輸会社、バス・タクシー会社などの輸送に関わる組織

・営業活動や配送に自動車を用いている組織

・自動車メーカーなどの自動車設計・製造に関わる組織

・道路自体の設計・保守管理に関わる組織

・ショッピングセンターなどの駐車場を有する施設を管理・運営する組織

・生徒の通学に道路を利用する塾や学校

など

5.ISO39001規格の特徴

他規格よりも目的がはっきりしており、道路交通安全に対する徹底したマネジメントシステムの構築を行うことができます。

①結果重視

規格自体が「道路交通事故による死亡・重傷の撲滅」という結果を目指しています。

②パフォーマンスファクターの特定

道路交通安全の結果に大きく寄与する要因(パフォーマンスファクター)の特定が要求されています。

どこが危ないか、どうすれば安全対策につながるか、しっかり分析していきます。

③ヒューマンエラーへの対応

道路交通安全は人間が関与する部分が非常に大きく、ヒューマンエラーの可能性が高いといえます。

そのため、計画段階ではヒューマンエラーを起因とするリスク管理を、

運用段階ではヒューマンエラーへの対処が要求されています。

④緊急事態への対応

道路交通安全に関する緊急事態への対応(手順確立、実行、維持)が要求されています。

⑤事故やインシデントの調査

事故やヒヤリハットを調査分析して、リスク対応することが要求されています。

6.ISO39001導入コンサルティング実績

私たちは、関西初の認証取得の実績があります。また保険代理店業界では初めてとなる認証もお手伝いさせていただきました。

安心してお任せください。

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Gマーク制度(貨物自動車運送事業安全性評価事業)

1.Gマークとは

利用者がより安全性の高い事業者を選びやすくし、事業者全体の安全性の向上に対する意識を高めるための環境整備を図るため、

「社団法人全日本トラック協会」で、安全について認定するシンボルマークです。

「安全性優良事業所」認定のシンボルマークは、高評価を得た事業所のみに与えられる“安全性”の証しです。

2.評価の決定

都道府県トラック協会へ評価依頼の申請を行うと、現場にて審査員の審査が行われます。

各評価項目について評価基準に基づき点数化し、安全性評価委員会への諮問、答申を経て評価が決定されることになります。

3.評価項目

①安全性に対する法令の遵守状況(配点40点)

②事故や違反の状況(配点40点)

③安全性に対する取組の積極性(配点20点)又は運輸安全マネジメント取組事項(配点20点)※いずれかを選択

4.安全性優良事業所の認定

認定要件を満たす事業所を「安全性優良事業所」として認定します。

〔認定要件〕

①評価項目(100点満点)の評価点数の合計点が80点以上であること。

②各評価項目において下記の基準点数を満たしていること。

 ・安全性に対する法令の遵守状況 32点(40点満点)

 ・事故や違反の状況 21点(40点満点)

③安全性に対する取組の積極性 3点(20点満点)

④法に基づく認可申請、届出、報告事項が適正になされていること。

⑤社会保険等への加入が適正になされていること。

5.安全性優良事業所の有効期間

2年間有効となります。

6.Gマーク制度コンサルティング実績

私たち行政書士の専門分野の一つに、運送業に係る許可申請があります。

運送業務が円滑に行われるよう、各種支援の一環としてGマーク取得もお手伝いしてきました。

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